コラム
2024.07.09
夏の感染症に注意しましょう!② ヘルパンギーナ
子どもが夏に罹りやすい感染症の1つが『ヘルパンギーナ』です。5月頃から流行が始まり、6~7月にピークを迎えます。8月頃からは減少し始め、秋を迎える9~10月頃にはほとんどなくなるまさに夏の感染症です。
今回はヘルパンギーナの症状や感染経路、治療法などについて解説します。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナも前回紹介した手足口病と同じコクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどに感染することが原因で発症します。原因となるウイルスが複数あるため、何度も感染するケースがあることが特徴です。
多くは約2~4日で熱が下がり、自然に治ります。まれに熱性けいれんや無菌性髄膜炎、脳炎などの合併症を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
症状
- 突然発熱し、39~40度前後の高熱になります。
- 喉の痛みや腫れを伴います。
- 喉の奥、上あごに発疹が見られます。
潜伏期間
2~4日
感染経路
主な感染経路も手足口病と同じく飛沫感染と接触感染の2つで、便の中に含まれているウイルスを吸い込んで感染する場合もあります。
強い症状が出ているときに最も強い感染力があり、1~2週間ほど続きます。便に含まれたウイルスは、1カ月以上持続することもあるため、治った後も安心はできません。
予防
ヘルパンギーナに対するワクチンはないため、手洗い・うがいやマスクの着用などの基本的な感染対策が有効です。便からの感染もあるため、オムツ交換や排泄の処理を行うときなどは手袋を着用したり念入りに手を洗ったりすることを心掛けましょう。
治療
脱水症状にならないようこまめに水分補給を行い、安静にして過ごしましょう。
まとめ
ヘルパンギーナは、急な高熱が出ることが特徴です。2~4日で自然に治る病気ですが、強い感染力があり合併症を起こす可能性もあるため、油断せず子どもの様子を見守るようにしましょう。