コラム
2024.07.28
夏の感染症に注意しましょう④ 咽頭結膜熱(プール熱)
“プール熱”と呼ばれる感染症を聞いたり子どもが感染したりしたことがある人は多くいると思います。正式名は“咽頭結膜熱”です。
今回は咽頭結膜熱(プール熱)の症状や感染経路、治療法などについて解説します。
咽頭結膜熱(プール熱)
アデノウイルスが原因の感染症です。プールの水を介して感染することで、プール熱と呼ばれています。1年を通じて感染しますが、プール遊びを多く行う夏に多く発症する病気です。
症状
- 39度前後の発熱
- 喉の痛みや腫れ
- 以上の症状が、3~7日ほど続きます。
高熱は5日程度続くため、注意が必要です。
軽症で自然に完治することが多いですが、肺炎、髄膜炎、脳炎などの重篤な病気を合併することもまれにあります。眼の充血や結膜炎症状(目やに)
潜伏期間
2~14日
感染経路
主な感染経路は、飛沫感染と接触感染の2つです。便の中に含まれるウイルスを、吸い込んで感染するケースもあります。
予防
咽頭結膜熱の予防に有効なワクチンはないため、手洗い・うがいやマスクの着用などの基本的な感染対策を行いましょう。
治療
咽頭結膜熱の有効な薬はありません。対症療法を行い、こまめに水分を補給しながら安静にして過ごすことが大切です。
まとめ
プール熱は夏に多い感染症ですが、夏以外の季節も注意が必要です。プールの水を介して感染することが多いため、プールによく入る夏やスイミングスクールに通っているお子さんは、体調の変化に十分注意をしましょう。